About
2021年12月、
蝋燭屋が一軒もなくなってしまった都市・東京で活動を開始しました。
約1500年前に日本に伝わった「ろうそく」はおよそ室町〜江戸期に現在の製法・素材となり
「和ろうそく」へと姿を変化させました。
和蝋燭の特徴は炎の大きさ、そして光の優しさ。
キャンドルにはない太い灯芯が大きく空気を吸い上げ、無風でも炎が揺らめきます。
また全ての素材が植物でできているため燃焼輝度が低く、現代の照明や電子器具に慣れた私たちの目を、優しく癒してくれます。
かつては家のお仏壇や街の寄席演芸・お座敷、お茶室など幅広いシーンで使われていた和蝋燭ですが、戦後の生活様式の変化を経て、急速にその姿を消していきました。
しかし今でも全国に十数軒、手仕事での蝋燭造りを続けているお店が残ります。
日本の自然と先人の工夫から生まれた炎をもっと魅せたい。その思いから各種コラボ・WS・空間演出の活動を展開しています。
思えば私たちの祈りも、祭りも、昔話しも、初めは夜の闇の中で育まれてきました。
昔よりずっと明るくなった日本に
一息つける炎とくらやみが、一つでも増えますように。
和ろうそくYagi-